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ベトナム側のパートナーを選ぶ時に気を付けるべきポイント

ベトナムに進出してビジネスを成功させている企業はとても多いです。

ですがその一方で、失敗に終わってしまうケースも少なくありません。

ベトナムへの進出を検討する日本の企業は今後さらに増えてくると思いますが、ベトナムでの事業を成功させるカギは「ベトナム側のパートナー選び」にあります。

日本企業のベトナム進出の際の失敗を少しでも減らすために、今回ベトナム側のパートナーの選び方について考えてみました。

ベトナムでのビジネスに興味をお持ちの皆様、是非ご一読ください。

■一番理想的な方法

ベトナム進出を成功させるための一番理想的な方法は、進出企業の役員の方がベトナムのことを勉強し、理解したうえで自らビジネスを行うことです。

それにより文化や価値観の違いから生じる問題リスクを最小限に抑えられ、事業を自分の思うように進めることができます。

しかし、これは理想であって、決して現実的な方法とは言えません。

なぜならベトナムのことを勉強し、理解するためには最低でも4-5年は必要だからです。

勉強している間にビジネス進出は遅れ、チャンスを逃してしまうでしょう。

■パートナーの大事な役割

スピーディに事業を展開したいなら、やはりベトナム側のパートナーを探す方法が最良の選択です。

中にはいきなりベトナムに行って勉強しながら事業を展開すればいい、と考えている方もいらっしゃいますが、これは失敗のリスクが高くとても危険な方法です。

というのも、ベトナムは言葉はもちろん、文化や考え方など日本と違う点がたくさんあります。

日本と同じ感覚で事業を展開しても決してうまくいきません。

ベトナムのことをよく知っているパートナーを見つけ、一緒に事業を展開していくのが賢いベトナム進出の方法です。

但し、そのパートナー選びを失敗した場合、当然ベトナムにおける事業も失敗する可能性が高くなります。

ベトナムでビジネスを成功させるためには、ビジネスパートナー選びが非常に重要になってきます。

■偶然に出会ったパートナーは避けるべき

私は過去に何回もベトナムビジネスの失敗に関して相談を受けました。

失敗例の多くに共通していたのが「偶然出会ったパートナーに協力してもらった」ことによる失敗です。

元々の知り合いではなく、飛行機の中で知り合ったとか、喫茶店でたまたま居合わせたり話していた、という方に安易に協力を仰いだ結果失敗した、と言うものです。

もちろん、偶然出会ったベトナム人全員がダメとは思いません。

ですが、私が言いたいのは、偶然出会った人にすぐにビジネスパートナーになってもらうのは止めた方がいい、という事です。

最初は小さな取引を繰り返し、お互いの考え方や性格、能力等を把握してから本格的なビジネスパートナーとして協力してもらったほうがいいと思います。

 ■考え方が合う人を選ぶ

当然ですが、人はそれぞれ違う価値観を持っています。

ビジネスにおいても人によって考え方や目標が違います。

できれば同じ考え方を持ち、同じ方向を向いて仕事ができるパートナーを見つけることが、事業成功への近道です。

仮に、利益等を一切気にせず、「人のため」「国際貢献のため」に頑張っている社長がいるとしましょう。

そのパートナーが「お金・利益のため」「生活のため」という考え方では、その二人の事業は決して上手く行くはずがないですよね。

「なんでもできる」人は避ける

世の中には自分の能力を過大評価して、「何でもできる」と主張する人がいます。

ベトナムにも結構このようなタイプの人が多い気がします。

こういう方は避けたほうがいいでしょう。

本当に何でもできる人と言うのは非常にまれです。

日本にもベトナムにもほとんどいないでしょう。

なんでもできる、と語る人のほとんどは、なんでもできると言いつつ秀でた能力がない、つまり強みがない人材です。

こういうパートナーを選ぶと、結果的にすべての仕事が中途半端になってしまいます。

「私はこういうことができます」

と自分の強み、長所をはっきりと言えるパートナーの方が信頼して仕事を任せることができます。

■日本語と日本文化を精通している人を選ぶ

ベトナムでの事業展開なので、ベトナム側のパートナーはベトナムの事だけ詳しければいい、と思われるかもしれません。

ですが日本人(日本企業)と事業をやっていく以上、ある程度日本語・日本人の考え方が分かっている人の方がいいでしょう。

日本人の「感覚」「文化」「考え方」に精通しているパートナーを選ぶことで、事業展開中に文化の違いから生じる誤解やトラブルを減らすことができ、仕事の効率を上げることができます。

■政治家等にコネがたくさんある人も避けるべき

ベトナムは日本では考えられないほどのコネ社会です。

大きな問題が起きても、コネさえあればほとんどの問題が解決します。

それほど強いコネが物を言う社会です。

コネがあること自体は決して悪い事ではありません。

それがビジネスにつながることもあるでしょう。

ですが政治家等にコネがたくさんあって、自身に実力のない人は避けた方が無難です。

というのも、こういった人脈「だけ」に頼ったタイプの人は「コネ頼り」で他人に頼りっぱなしになったり、仕事そのものを丸投げする傾向が強いです。

問題が発生した場合、自分で解決せず他人の力で何とかしようとします。

このようなパートナーに事業を任せてしまうと、自社の運命を他人に任せる形になってしまいます。

 

■時間&約束を守る人を選ぶ

日本に比べて、ベトナムは約束や時間を守らないルーズな人が多いです。

 

ベトナムはのんびりとした文化なので、このようなタイプの人が多い傾向にあるのは仕方がありません。

しかし、安心して事業を任せ、トラブルを避けるためには、約束と時間をきっちり守れるパートナーを探す必要があります。

ただ、こればかりは「誓約書」や「契約書」といった建前のやり方では意味がありません。

誓約書で縛っても守らない人は決して約束を守りません。実際に相手の行動を見て検証する必要があります。

約束や時間を守る人かどうかは何回か行動を共にしていればすぐにわかります。

ちょっとでも約束や時間を守らないような方は、事業のパートナーとしてふさわしくないでしょう。

特に最初のうちからきっちり約束が守れない人は、事業に慣れてくるとさらにルーズになります。

 

■話を聞いてくれる人を選ぶ

世の中、自分の都合のいいように話を進めていく人が多いです。

ベトナムも例外ではありません。例えば、昔こんな話がありました。

日本の会社が立地の良い工業団地内で工場を立ちあげる話を持ってきました。

これに対してベトナム人のパートナーは「工業団地内ではなくて外で土地を購入して工場を立ちあげた方がいい」

と言いました。その土地は工場を立ち上げるのに決していい土地とは言えませんでした。

おそらくこのベトナム人は何らかの理由で「土地を売りたい」と思っていたのでしょう。

合理的な理由もなく、自分の都合だけで非常に強引に話を進めようとしていました。

このようなタイプの人はトラブルの元になりますので避けて、こちらの話をきちんと聞いてくれる人を見つける必要があります。

 

■感情になりやすい人を避ける

仕事を大事にしている日本人と違い、ベトナム人は家族やプライベートを優先する傾向が強いです。

家族や友達等を優先するあまり、ビジネスをしていく上で重要な「客観的な立場」に立てない人も多いです。

また、感情的になりやすい方も多いです。

問題が発生した場合、自身の事情や感情が先に来て、冷静に状況判断や会話ができなくなる人も多いのです。

全体的に感情の起伏が激しい人が多いベトナム人ですが、あまりに感情的になりやすい人は日本企業のビジネスパートナーとしては相応しくありません。

■最後に

今回はベトナム人のパートナーの選び方について解説しました。

ベトナムで事業を展開したいと思ったときは、今回のポイントを参考に探してみてはいかがでしょうか。

なお、あくまでも一般的な傾向で、すべてのケースに当てはまるわけではありません。

又、基本中の基本である「誠実、勤勉である点」は言うまでもないので今回は省略いたしました。

企業やその人によって適切なパートナーの選び方は異なります。

困ったときや、迷ったとき、ご意見や質問があればいつでもご連絡ください。

ライター 弊社代表、チャン・バン・クエン

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